レクサプロ備忘録 2021/10/27「ふたつを忘れる」
服薬宣言
iPhoneの修理を待っている間、自由意志なくフラフラと焼肉ライクへと吸い寄せられた。普段なら牛丼を一杯食べて時間を潰していたのに、変に豪勢になってしまった。しかしこれくらいの贅沢なら、その気になればいつでもできることに全く気が向かなかった。変に自分を抑制してしまう。
焼肉を食べた後に薬を飲むと、気持ちのチューンナップが激しい。
これ申し出たとて何になる?
大学のあれこれが全部紙で行われており嫌気が差した。IT系就活の軸として「生活の効率化」をやっている企業を狙っていて、これもその範疇に入る。だったら最初からIoTを研究すべきだった。
製薬会社にも今の研究とまったく同じことをやっているポジションがあるらしい。インターンで腕試しだけでもやってみたい。そこで後腐れがキレイさっぱりなくなるなら儲け物。
加古川であったり尼崎であったり、高速で走り抜けるJRの車窓から風景をぼんやり眺めていると、低層のマンションや団地が顔を覗かせてはスンと消えていく。集合体の建物は理路整然としているが、ベランダにはその住人の個性が表れていて、システマティックで反復をしている快感がありながらもオカズを差し込んでくるフロアチューンみたいで昔から好きだった。もしかしたら巨大なものが好きなのかもしれない。巨大魚も好きだし、気持ちの大きい人も好き。ギターがデカい音楽も好き。
マンションを就活の軸にするには少し無理があるが、好きなもののひとつとして記憶していたい。
数字が付いているとそれこそ個性だった。
MacBookを修理に出したのでスマホからポチポチと投稿した。フリック入力でも意外とストレスなく打ち込めている。ただ小さい画面では余白が小さすぎる。証明をするときに困る。
レクサプロが効いているのかいないのかはさっぱりわからないが、夜遅くまで研究室に残っていても生きていく気力が途切れることはなかった。
電車で本を読んでいる人がいた。
電車で本を読んでいる人は、手袋をしていた。
うつらうつらとした様子を感じ取って、イヤホンの音量を上げた。